2020年4月24日金曜日

Social Distancing

最近、耳にする機会が増えました。新型コロナウイルスの感染を防止するために「人と人とが接近することなく距離を保ちましょう」という意味で使われますが、バスや電車に乗車したときに、車内が混みあってきたりすると、それが難しくなってしまいます。

最近、日本でもバスの運転手さんのすぐ後ろの座席にステッカーを貼るなどして着席を拒んでいるのを見かけたりするようになりました。車内でも人との距離を保とうということで、現場でいろいろと工夫されているようです。

さて、アメリカの公共交通事業者でも、車内での密を防ぐようにいろいろな工夫がされているようです。ここでは、TwitterやFacebookなどのSNSで紹介されているものをいくつか並べてみようと思います。


■中扉から乗降するようになりました(通常は前扉から乗車)。

WMATA:Washington Metropolitan Area Transit Authority
(Washington, DC) Facebook

CTA:Chicago Transit Authority(Chicago, IL) Facebook

King County Metro Transit(Seattle, WA) Facebook

Community Transit(Everett, WA) Facebook

MARTA:Metropolitan Atlanta Rapid Transit Authority(Atlanta, GA) Facebook

GoRaleigh(Raleigh, NC) Twitter Facebook

Milwaukee County Transit System(Milwaukee, WI) Facebook

LBT:Long Beach Transit(Long Beach, CA) Facebook

MTS:Metropolitan Transit System(San Diego, CA) Facebook


■運転席に近づけないように、手摺にパイプなどを固定して通路を塞いでいます。
Houston Metro:Metropolitan Transit Authority of Harris County
(Houston, TX) Facebook

Metro Transit(Minneapolis, MN) Facebook

Cincinnati Metro(Cincinnati, OH) Facebook

LBT:Long Beach Transit(Long Beach, CA) Facebook


■座席にステッカーを貼って、着席できる場所を決めています。

GoRaleigh(Raleigh, NC) Twitter Facebook

MARTA:Metropolitan Atlanta Rapid Transit Authority(Atlanta, GA) Facebook

LYNX:Central Florida Regional Transportation Authority(Orlando, FL) Facebook

JTA:Jacksonville Transportation Authority(Jacksonville, FL) Facebook

Citrus Connection(Lakeland, FL) Facebook

Hillsborough Area Regional Transit(Tampa, FL) Facebook


■バス1台の乗車人数に上限を決めています。

King County Metro Transit(Seattle, WA) Facebook





2020年4月23日木曜日

Sound The Horn

「汽笛を鳴らそう!」といった意味になるのでしょうか。


新型コロナウイルスが猛威を振るうアメリカで、MTA : New York City Transit(New York, NY)が国内の公共交通事業者に提案して、4月16日午後3時(ET:東部時間)に列車やバス、フェリーなどの汽笛を2回鳴らそうというイベントがありました。

これは、非常事態の中で、医療従事者をはじめとした社会で必要とされる仕事で働く人たちの移動の足を最前線で支える公共交通を運行する人たちを応援しようというものでした。

MTAによれば、北米の少なくとも123事業者が参加したようです。


参加した事業者の多くは、Twitter、FacebookなどのSNSにSound The Hornの動画を投稿していました。

ここでは、それらをのリンクを貼り付けています。Sound The Hornがどんな雰囲気だったのか、そんなことを感じてもらえたらと思います。

MTA:New York City Transit(New York, NY)
Twitter

NJ TRANSIT : New Jersey Transit (Newark, NJ)
Facebook

Amtrak:National Railroad Passenger Corporation(Washington, DC)
Twiiter Twitter Facebook

MDOT MTA:Maryland Transit Administration(Baltimore, MD)
Facebook

CATS:Charlotte Area Transit System(Charlotte, NC)
Facebook

MARTA : Metropolitan Atlanta Rapid Transit Authority (Atlanta, GA)
Facebook

Houston METRO : Metropolitan Transit Authority of Harris County (Houston, TX)
Facebook

UTA : Utah Transit Authority(Solt Lake City, UT)
Facebook

RTC : Regional Transportation Commission of Southern Nevada (Las Vegas, NV)
Facebook

BART : Bay Area Rapid Transit (Oakland, CA)
Facebook

NCTD : North County Transit District (Oceanside, CA)
Facebook

2019年3月16日土曜日

Transit Driver Appreciation Day

日本でもそうですが、アメリカにも「〇〇の日」がいろいろあります。

Transit Driver Appreciation Dayもそのひとつで、日本語にすれば「運転手さんに感謝する日」といった感じでしょうか。いちおう3月18日のようですが、曜日の関係や事業者によって前後することもあるようです。

公式サイトがあります。
http://transitdriverday.org/

そこには、こんな記述があります。

彼らは淡々とこなしているように見えるかもしれませんが、運転手は簡単ではない仕事です。
何時間にもわたって、決まった道を時刻を守りながら走り、乗客の払った運賃を確認し、停留所の案内をし、降車ボタンを忘れることなくバスを運行しています。ひときわ大きな車両を予測の難しい交通環境の中で、そしてときには荒れた天候の中やとても狭い道を、安全を最優先にして運転しています。言うまでもなく、彼らは私たちが感謝すべき存在です。
といった感じの内容でしょうか。

この時期になると、Facebook、Twitter、Instagramなどのソーシャルメディア上にもそれを知らせる投稿を見かけるようになります。


こちらはPortland, ORのTriMetによるもので、Transit Driver Appreciation Dayのロゴが目立っています。TriMetはTransit Driver Appreciation Dayを始めた事業者のひとつのようです。


Everett, WAのCommunity Transitの投稿(Fun Fact #1)によれば、1662年3月18日にParisで世界最初のバスが走ったことに由来してこの日になったようです。


そして、New Orleans, LAのRegional Transit Authorityは数人の運転手を紹介していたりもします。

あなたも3月18日にバスに乗ることがあったら、運転手さんに笑顔で「ありがとう!」と言ってみてはいかがでしょうか?

2017年11月14日火曜日

2015年のアメリカ公共交通調査の旅

2回目のアメリカ公共交通調査の旅は、2015年6月19日から7月7日までの19日間、Orlando, FL、Buffalo, NY、Toronto, ON、St. Paul, MN、Minneapolis, MN、Seattle, WA、Vancouver, BC、Oakland, CA、San Francisco, CAなどを周りました。この年は、古い知人に会うことも旅の目的のひとつになったのですが、うまい具合にOrlando、Toronto、Minneapolis、Vancouverというまったく異なる4都市在住のため、これまでで最も広範囲な旅になりました。そして初めてのカナダへも行くことができました。

6月19日~22日 Orlando, FL
まず、New York経由でOrlandoへ行きました。Orlandoとその周辺にバスを運行しているのはCentral Florida Regional Transportation Authority(LYNX)でした。Orlandoにはディズニーの大きなテーマパークがあり、それ専用のバスも見かけましたが、残念ながら乗る機会はありませんでした。
22日午後にAmtrak Silver MeteorでNew Yorkまで行き、Buffaloへの列車に乗り継ぐ予定でしたが6時間以上遅れたため、別の列車を手配され、Buffaloのホテルにチェックインできたのは午前2時でした。大変な移動になりましたが、Amtrakの手厚いフォローにより、不安を感じることはありませんでした。



6月24日 Buffalo, NY
アメリカとカナダの国境に接しており、ナイアガラの滝のある街です。午前中は都心部で過ごし、午後はAmtrak Maple LeafでTorontoへ向かいました。途中、カナダへの国境を越えるのですが、いったん列車を降りて入国審査を受けました。



6月24日~26日 Toronto, ON
Toronto都心部にはバスとともに路面電車、地下鉄があり、いずれもToronto Transit Commission(TTC)が運行していました。それ以外に、GO Transitが運行する通勤バスも見かけました。
26日午後にTorontoからSt. Paulへ飛行機で移動しました。



6月26日~28日 St. Paul, MN、Minneapolis, MN
St. PaulとMinneapolisは隣り合った街であわせてTwin citiesと呼ばれています。両市でバスとライトレールを運行しているのがMetro Transitです。ライトレールのGreen Lineはふたつの市を結んで走っており、何度か乗る機会がありましたが、なかなか便利でした。
28日夜にAmtrak Empire Builderに乗ってSeattleへ向かいました。



6月30日~7月2日 Seattle, WA
本来であれば2泊3日の列車の旅でSeattleへ着く予定でしたが、7月2日の早朝にSpokane, WAの駅で起こされました。車両が故障したため、Seattleまで代行バスに乗り換えろという指示でした。眠い目をこすりながら急遽手配された感じの貸切バス3台に分乗しましたが、Amtrakの職員1名が同乗しており、不安は感じませんでした。貸切バスはハイウェイを走ってSeattleへ向かいましたが、意外なことがきっかけでアメリカで初の貸切バスでの移動体験になりました。途中、ガソリンスタンドで休憩しながらSeattleの街まで行きましたが、列車の予定時刻より早かったです。

Seattleの街は、川や海に挟まれた丘が連なったような地形のため景色が独特でした。ほかの街に比べて連接バスが多く走っていたように思います。また、丘の上の住宅地などへ向かう路線にはトロリーバスが使われていました。

もっとも驚いたのは、都心部の地下にバス専用のトンネルがあるのですが、ライトレールの線路も引かれており、バスとライトレールが共存しているという面白い眺めでした。
2日の朝に、Amtrak CascadesでVancouverへ向かいました。再び列車での国境越えでしたが、今回はVancouverの駅に着いてから入国審査でした。



7月2日~4日 Vancouver, BC
Vancouverも海に挟まれたような地形でした。都心部ではTransLinkがバスと新交通システムのような鉄道を運行していました。Seattleと同じように、トロリーバスが走っているのが印象的でした。
4日の早朝にVancouverからSeattleまで高速バスで移動し、Amtrak Coast StarlightでOaklandに向かいました。



7月5日 Oakland, CA
5日朝にOaklandに着きました。宿泊地は海を挟んだ対岸のSan Franciscoだったのですが、せっかくなのでOaklandの街も見ることにしました。OaklandのバスはAC Transitが運行していました。すでに燃料電池バスが実用運行されているのが新鮮でした。
夕方になって、BARTという地下鉄(海の下も通る)でSan Franciscoへ向かいました。



7月5日~7日 San Francisco, CA
San Franciscoは人生初のアメリカ旅行で訪れていたので懐かしかったです。San Franciscoも坂が多い街ですが、やはりトロリーバスをよく見かけました。都心部ではSan Francisco Municipal Transportation Agency(muni)がバスの他、旧型路面電車、ライトレールそして有名なケーブルカーを運行しています。それ以外にも、周辺から乗り入れてくるバス事業者がいくつかあるようですが、Golden Gate Bridgeを管理しているGolden Gate Bridge, Highway and Transportation Districtもバスを運行しており、通勤バスなどを頻繁に見かけました。

San Franciscoへ行った目的のひとつは、運行が始まって間もない新しい形の通勤バスであるChariotを実際に見ることでした。残念ながら、乗車券の買い方がよくわからず乗ることはできませんでしたが、朝の通勤時間帯にワゴン車で運行されるChariotを見ることができました。

7日午後に飛行機に乗り、Los Angeles経由で日本へ帰国しました。



2017年11月13日月曜日

2014年のアメリカ公共交通調査の旅

それまでも、Guamを含めてアメリカには5回訪れていましたが、いずれも一週間未満の短い滞在でした。本格的にアメリカの公共交通機関を調査するために渡米したのは、2014年5月24日から6月12日までの20日間が初めてでした。

Los Angeles, CA、Chicago, IL、New Orleans, LA、Washington, DC、New York, NYそしてSan Diego, CAの6都市を周りました。ほとんどの都市間の移動にはAmtrakの列車を使ったこともあって、それぞれの都市での滞在日数は2~3日程度と慌ただしいものでしたが、いろんな規模や地域の街を見ることができたのが良かったです。


5月24日~27日 Los Angeles, CA
日本から最初の滞在地は、Los Angelesでした。都心部の他に、HollywoodやBeverly Hillsへも行ってみました。Los Angelesは広大な街ですが、かなりの範囲をオレンジ色のMetro Busがカバーしていました。都心部など一部ではCity of Los Angeles Department of Transportation(LADOT)のDASHという愛称のバスも走っていました。一方でLos Anglels周辺にはいくつかの市には異なるバス事業者があり、それらもLos Angelesへ乗り入れているのを見かけました。
27日の夕方にAmtrak Southwest Chiefに乗り、Chicagoへ向かいました。2泊3日の夜行列車での移動でしたが、前半は西部劇のような茶色の景色、後半は畑などの緑の景色が延々と続き、アメリカの広大さを実感できました。
Metro #8430 NABI Metro 45C CNG
Los Angeles, CA / 2014.5.25
LADOT #02032 ElDorado National EZ Rider Propane
Los Angeles, CA / 2014.5.27

5月29日~5月31日 Chicago, IL
Chicagoのホテルはどこも満室だったため、北部郊外のEvanstonという街に泊まりましたが、そこは緑が多く居心地の良いところでした。Chicago都心部は高層ビルが立ち並ぶ摩天楼でしたが、その外側には3階建てぐらいのレンガ造りの古いビルがたくさん建っていて、レンガの茶色と街路樹の緑が印象的でした。都心部ではChicago Transit Authority(CTA)のバスや高架鉄道を運行しており、郊外ではPace Suburban Busも見かけました。
31日夕方にAmtrak City of New Orleansに乗り、New Orleansへ向かいました。
CTA #6509 NovaBus LFS
Chicago, IL / 2014.5.30
Pace #6066 Orion VI
Evanston, IL / 2014.5.31

6月1日~6月4日 New Orleans, LA
New Orleansは、それほど大きな街ではありませんでしたが、Regional Transit Authototyがバスと路面電車を走らせいました。また、Jefferson Transitのバスもときどき見かけました。
4日の早朝にAmtrak Crescentに乗り、Washington, DCへ向かいました。
RTA #223 Orion VII NG
New Orleans, LA / 2014.6.1
Jefferson Transit #417 Gillig BRT 40'
New Orleans, LA / 2014.6.3

6月5日~6月7日 Washington, DC
Washington, DCでは、Washington Metropolitan Area Transit Authority(WMATA)がバスと地下鉄を運行していました。また都心部にはDC circulatorという愛称の循環バスも運行されていました。
7日午後にAmtrak Northeast Regionalに乗って、New Yorkへ向かいました。
WMATA #5301 Neoplan AN460
Washington, DC / 2014.6.7
DC Circulator #1112 Van Hool A330
Washington, DC / 2014.6.6

6月7日~6月10日 New York, NY
New Yorkではラーメン屋があったので久しぶりの日本食を食べたのですが、そこで現地在住の日本人に会って、バスを調べているのならManhattanにあるPort Authority Bus Terminalと対岸のNew Jerseyにも行ってみることを勧められました。
Port Authority Bus Terminalは、郊外からの通勤バスや長距離の都市間バスなどが発着するバスターミナルですが、日本のバスターミナルとは比較にならないような大きさに圧倒されました。また、New Jersey Transit(NJ Transit)のバスにも乗ることができました。
10日午後に飛行機でSan Diegoへ向かいました。
MTA #5202 Nova Bus RTS-06
New York, NY / 2014.6.9
NJ Transit #5711 NABI 416.15
Hoboken, NJ / 2014.6.9

6月10日~6月12日 San Diego, CA
2010年以来、4年ぶりのSan Diegoでした。それまで未知の場所ばかりだったので、知った街への再訪は安心できるものがありました。前回は行かなかったSan Diegoの東側郊外へ行ったりしました。
12日早朝にAmtrak Pacific Surflinerに乗ってLos Angelesを経由して日本へ帰国しました。
MTS #309 New Flyer C40LF
San Diego, CA / 2014.6.11
Cajon Valley School District #508 Blue Bird
San Diego, CA / 2014.6.11





Social Distancing

最近、耳にする機会が増えました。新型コロナウイルスの感染を防止するために「人と人とが接近することなく距離を保ちましょう」という意味で使われますが、バスや電車に乗車したときに、車内が混みあってきたりすると、それが難しくなってしまいます。 最近、日本でもバスの運転手さんのすぐ後ろ...